遅延型食物アレルギーが慢性的な痛みや不定愁訴の原因となっているケースが多いです。
食物アレルギーには二つのタイプが有ります
皆さん「遅延型食物アレルギー」と呼ばれるアレルギーをご存知でしょうか?
実は食物アレルギーには二つのタイプがあります。
一般的に知られているのは「即時型食物アレルギー」と呼ばれるアレルギーです。
即時型食物アレルギーは文字通りアレルゲンとなる食物を食べるとすぐにアレルギー症状が発生します。代表的な症状は「蕁麻疹」、「下痢」、「吐き気」などで、症状がひどい場合はアナフラキシーショックと呼ばれるショック症状が発生し、血圧の低下、呼吸困難が起こり最悪は死亡につながるケースがあります。
一方、遅延型食物アレルギーはアレルゲンとなる食品を食べてから6~12時間後にアレルギー症状が起きます。遅い場合は1週間以上たってからアレルギー症状が起きるケースもあるそうです。
また、即時型アレルギーと比較すると症状がそれほど重篤でないのも特徴です。そのかわり、実に多岐に渡る不調が発生します、遅延型アレルギーが原因で発症する症状は100種類以上あると言われていますが、代表的なものは、慢性性疲労、頭痛、めまい、体中の痛み、アトピー性皮膚炎、過敏性腸炎、喘息、下痢、吐き気、腹部の痛み、むくみ、うつ病、自律神経失調症、子供の各種の発達障害等です。
遅延型アレルギーは20年程前にアメリカでその存在が見つかたそうですが、日本では一般的に知られておらず、医師や医療関係者でも知識がない人が多いので、遅延型アレルギーを持っていても、「本人が気づかずに過ごしている」、病院でも「見逃されてしまう」、「別の病名がつけられてしまう」ケースが大多数です。
このような方は「遅延型アレルギー」の可能性が疑われます。
当院をご利用される患者さんの中には、下記のような状態でお困りの方が多くいらっしゃいます。
慢性的な痛みや不定愁訴で病院へ行っても治らない、また次のように言われた。
- 「検査の結果悪い所は有りません」
- 「悪い所がないので治療のしようがありません」
- 「自律神経の乱れが原因でしょう」
- 「ストレスが原因でしょう」
- 「加齢だからしょうがありません」
- 「メンタル面の問題です」
- 「心療内科に行ってください」
頭痛、肩こり、腰痛など体中が慢性的に痛い。
年中体調が悪い。いつも疲れている。
施術しても改善度合いが良くない。
施術して良くなっても、しばらくするとまた悪くなってしまう。
子供の頃からずっと体調が悪かったり、肩こりや腰痛がひどい。
このような症状でお困りの方の中には、ご本人も気づいていない
「遅延型食物アレルギー」が原因となっているケースがかなりの割合で存在しています。
しかしながら、先ほどご説明したように日本では遅延型アレルギーの存在が知られていないので、 「私は生まれつき虚弱体質だ」、「ストレスや疲労の影響だ」、「運動不足が原因だ」、「姿勢が悪いのが原因だ」などと勘違いしたまま、 何十年も気づかないで過ごしてしまい、痛みや不調を長年抱えていらっしゃる方が多いのです。
遅延型食物アレルギーの特徴&代表的な症状
1、【遅延型食物アレルギーの特徴】
遅延型食物アレルギーと即時型食物アレルギーの症状の主な違いは次の三点です。
- 症状が遅れて発症する(7~8時間から数日後)。
- 即時型アレルギーほど重篤な症状は出にくい。
- 即時型アレルギーに比べて発症する症状が多岐に渡る。(100種類以上)
即時型アレルギーの場合は、多くは食べてから30分以内に症状が発症し、蕁麻疹、吐き気、下痢、胸が苦しい、胃腸が痛い等の強い症状が発生します。
症状が重篤な場合はアナフィラキシーショックが発生し呼吸困難で死亡に至る例もあります。
2、【遅延型食物アレルギーの主な症状】
遅延型食物アレルギーが原因で発生する症状は多岐に渡り、 現在150以上の症状が確認されていますが、主な症状は下記です。
【脳・神経系】
慢性疲労、体がだるい、不眠、集中力欠如、無気力、頭痛、めまい、耳鳴り、うつ病、自律神経失調症、 慢性疲労症候群、副腎疲労症候群、パニック障害、適応障害、不安障害、自閉症、学習障害、アスペルガースペクトラム障害、多動性障害。
【消化器系】
過敏性腸症候群、下痢、便秘、胃痛、腹痛、腹部のハリ感、腹部の膨満感、胸焼け、吐き気、潰瘍性大腸炎、逆流性食道炎、下血、頻尿。膀胱炎、痔。
【呼吸器系】
動悸、息苦しい、喘息、咳喘息、気管支炎、慢性鼻炎、副鼻腔炎、喉の痛み、喉の詰まり感。
【痛み系】
頭痛、肩こり、首こり、背中の痛み、肩甲骨の痛み、腰の痛み、股関節の痛み、坐骨神経痛、指・手首・足首・膝等の関節炎、リューマチ。
【皮膚系】
アトピー性皮膚炎、肌荒れ、吹き出物、ニキビ、湿疹、乾癬、肌の色のくすみ、口内炎、歯肉炎。
【婦人系】
生理痛、生理不順、月経前症候群、更年期障害、不妊、流産、冷え性、むくみ。
【その他】
肥満、やせすぎ、太れない、虚弱体質、身長が低い。
遅延型食物アレルギーが見逃されてしまう理由
遅延型食物アレルギーは気づかずに見過ごされてしまっているケースがほとんどです。
その主な理由は下記です。
- その存在が知られていない(医師でも知識のない方が多いです)。
- 症状が遅れて発症するために(数時間から数日後)、食物との関係に気づきにくい。
- 症状が即時型食物アレルギー比べて比較的軽い。
- 発生する症状が多岐に渡る為に関連性に気づきにくい。
- 毎日食べている食品がアレルゲンの場合は症状が継続するために、体質だと誤解してしまう。
- 一般的に行われているアレルギー検査(Ige抗体検査)では見つけられない。
医師も知識がなかったり、知識があっても重要視している人が少なかったりで、 病院へ行っても見過ごされたり誤診されるケースが目立つそうです。
たとえば「疲労感」は代表的な症状ですが、 遅延型食物アレルギーを知らない医師の場合、 単なる「体調不良」や、「ストレスが溜まっている」などと診断されてしまうケースが多いようです。
その他でも「胃がむかむかする時は胃炎」、「皮膚の荒れはアトピー性皮膚炎」、「下痢の時は過敏性腸炎」、「咳が続く時は喘息」、「頭痛の時は偏頭痛」などと、強く現れている症状に応じた病名がつけられてしまいがちです。
また、小麦、米など主食となる食べ物や、コーヒー、乳製品、卵等など毎日摂取している食物がアレルゲンの場合は 症状が毎日出続けるので、
本人も
- 「疲れやすいのは生まれつきの体質だ」
- 「元気がないのは自分の性格の問題だ」
- 「肩こりや腰痛が酷いのは運動不足や姿勢が悪いのが原因だ」、
- 「疲労感が強いのは仕事や家事が忙しくて疲労が溜まっているからだ」
などと思い込んでしまって、病気であることに気づかないことが多いからです。
このような理由により、アレルギー検査を受けて、遅延型食物アレルギーが有ることが判明した人の多くは、「症状と遅延型食物アレルギーの関連を全く想像することが出来なかった」とおっしゃいます。
【遅延型食物アレルギーであることが判明した人の感想】
遅延型食物アレルギーが不調の原因だと判明した人の感想を幾つかご紹介しておきます。
- 長年胃がムカムカしたり吐き気がしたりしていたが病院ではストレスが原因だと言われていた。
- 慢性的に疲労感が強く、何をするのもシンドイので、そういう体質だと思っていた。
- 病院で腱鞘炎と診断されたが数年間続いているのでどうもおかしいなと思っていた。
- すぐ疲れてしまうので、自分は怠け者なのではと悩んでいた。
- 肩こりが酷いのはパソコン使用時の姿勢が悪いからだと思い込んでいた。
- 腰が痛いのは運動不足が原因だと病院で言われていたのに。
遅延型食物アレルギーを引き起こす食品
遅延型食物アレルギーのアレルゲンとなるものは100種類以上が存在していますが、当整体院をご利用いただいた患者様の中で目立つアレルゲンは下記です。
【5大アレルゲン】
- 小麦を使った食品(パン、ケーキ、クッキー、麺類)
- お米及び米を使った食品(特に玄米、もち米)
- 大豆及び大豆製品(納豆、豆乳、豆腐等)
- 卵及び卵を使った食品(ケーキ、クッキー、プリン、マヨネーズ等)
- 牛乳及び乳製品(ヨーグルト、バター、チーズ、ケーキ等)。
【その他の目立つ食品】
- 【嗜好品】コーヒー、ココア、チョコレート、シナモン、バニラ、ルイボスティー。
- 【魚介類】エビ、かに、鮭、イクラ、鯛、かき。
- 【ナッツ類】ピーナツ、アーモンド、マカデミアナッツ、ヘーゼルナッツ、クルミ。
- 【野菜類】玉ネギ、ニンジン、トマト、ナス、ピーマン、ニラ、ニンニク。
- 【香辛料】生姜、唐辛子、コショウ、ウコン。
- 【オイル類】オリーブオイル、ココナツオイル、ラード、グレープシードオイル。
- 【果物類】リンゴ、イチゴ、メロン、キウィフルーツ、スイカ。
- 【菌類】イースト菌、納豆菌、麹菌。
上記以外にも様々な物がアレルゲンとなります。
特に「好物」や「健康の為に」と思って頻繁に摂取している食品がアレルゲンとなりがちです。
遅延型食物アレルギー見つける方法
残念ながら、遅延型食物アレルギーに対する治療方法は現在の所見つかっていません。
しかし、アレルゲンとなる食品を「食べない」ことで、 症状の発症を抑えることができます。
そのため、アレルゲンとなっている食品が何かを見つけることが最も重要になります。
【病院でアレルギー検査を受ける場合】
即時型アレルギーと遅延型アレルギーではアレルギーを発生させる抗原の種類が異なります。
即時型アレルギーを発生させる抗体は「Ige抗体」です。遅延型アレルギーを発生させる抗体は「Igg抗体」です。
病院で一般的に行われているのは即時型アレルギー用の「Ige抗体の検査」なので、この検査では遅延型アレルギーは発見できません。
最近では、遅延型食物アレルギー用の「Igg抗体のアレルギー検査」を行っている病院も増えているようですが、保険が効かないために高額になります。一般的な90種類程度の検査なら約5~6万円程度らしいです。
費用が高額なために「私が一度検査を受けた方がいいですよ」とアドバイスさせていただいても検査を受ける人は少ないのが現状です。
【自宅での出来る検査キット】
最近は自分で血液を採取してアメリカの検査機関に送ると検査結果が返送されてくる、検査キットも販売されています。
96品目対応で費用は3万円程度です。(アマゾンなどで購入できます)、
この検査キットを使うと費用を抑える事が出来ます。
《検査を受けた人の感想》
- 毎日飲んでいたコーヒーがアレルゲンだったとは。もっと早く検査していれば良かった。
- 昔からアトピーに悩まされていたが、小麦が原因だったと分かり受けて本当に良かったです。
- 健康に良いと思って毎日飲んでいた豆乳がアレルゲンでした。早く分かっていれば飲まなかったのに。
- 大好きなお米がアレルゲンだったという結果にショックです。もう食べれないと思うと、検査を受けなければよかったとも思います。
このように、「検査を受けて良かった」と言う人が居る反面、検査結果にショックを受けられる人や、「検査を受けない方がよかった」とおっしゃる患者さんもいらっしゃいます。
このような状況なので、当整体院においては遅延型アレルギーが疑われる患者様に対して、「遅延型アレルギーの可能性がありますよ」とお伝えするかどうかの判断はかなり慎重に行っています。
【当院における告知のタイミング】
上記のような状況なので、初診時の検査の結果、「食物アレルギーの存在が疑われる場合」でも、初診の段階では「遅延型食物アレルギーが不調の原因」とは出来るだけ伝えないようにしています。
症状の改善度合いを見ながら、改善度合いがかんばしくなくて、その原因が遅延型食物アレルギーの可能性がかなり高いと判断した時点でお伝えするようにしています。
※初診の段階で強く確信が持てる場合はお伝えするケースもあります。
自分で出来る検査方法
遅延型食物アレルギーのアレルギー検査は高額なため、多くの方が検査を躊躇してしまいます。
そこで、お金を掛けずに自分でアレルゲンを突き止める方法をご説明します。
【まずは5大アレルゲンを抜いてみる】
当院の臨床経験では、下記の5大アレルゲンがアレルギーの約60%~70%を占めています。
- 小麦及び小麦を使った食品(パン、ケーキ、クッキー、麺類)
- お米及び米を使った食品(特に玄米、もち米)
- 大豆及び大豆製品(納豆、豆乳、豆腐等)
- 卵及び卵を使った食品(ケーキ、クッキー、プリン、マヨネーズ等)
- 牛乳及び乳製品(ヨーグルト、バター、チーズ、ケーキ)
よって、上記の食品の中で日常的に良く食べているものから順番に食べるのをやめてみて下さい。
食べるのを止めてから数日後に、不調が減少、体調が改善、皮膚が綺麗になる、
などの感じがあれば、その食物がアレルゲンの可能性が高いです。
それでも変化が見られない場合は、
上記の食物以外で日頃良く食べている食品(週3回以上))から順番に食べるのを止めてみて下さい。
食べるのを止めてから体調が良くなる感じがあれば、その食品がアレルゲンと推測されます。
【一度に全品目を抜くと、どの食べ物が原因かわからない】
すぐにでも結果を出したい場合、これら全ての食べ物を抜くことを考えられるかもしれません。
しかし、一度に全ての品目を抜いてしまうと、
◆栄養バランスを崩すことで不調が出てしまう可能性がある。
◆アレルギー症状が原因の症状は回復するものの、原因となる食べ物がなにかを特定出来ない。
といったデメリットがあります。
アレルギーの原因となる食品は何なのかを特定するためには、可能性が高そうなもの(日ごろ良く食べている食品、最近良く食べている食品)から順番に1種類ずつ試して見るのが良い方法です。
【確認の為にどれくらいの期間が必要か】
「小麦と米」が原因の場合は身体に変化が出るのに1週間程度が必要と言われています。
それ以外の食物の場合は、変化が比較的早く出て、早ければ数日で良い変化が現れます。
これらの期間の間は摂取を止めてみて、今まで現れていた各種の不調や痛みが減少してきたら、おそらくその食べ物がアレルゲンとなっていたと推測されます。
反対に、痛みや不調に回復の兆しが見えなければその食品はアレルギーの原因ではないと推測されます。
遅延型食物アレルギーを改善するための方法
アレルギーの原因となっている食物を一定期間抜けば、その食品を敵だと判断している白血球がだんだんと減少してアレルギーが発生しにくくなります。
その期間はアレルギーの程度により差があるそうです大まかな目安期間は下記です。
【ごく軽いアレルギー】 1ヶ月程度。
【比較的軽度のアレルギー】 3ヶ月程度。
【重度のアレルギー】 6ヶ月程度。
アレルギーの程度については私の方でも大まかな目安をお伝えさせて頂きますので、そのアドバイスを参考にしていただいて一定期間は食べるのを止めて頂く事をお勧め致します。
アレルゲンが小麦の場合は「グルテンフリーの食材」がありますし、米については「アレルギーを起こしにくい種類の米(ササニシキ系)」もありますのでそちらに替える事もご検討下さい。
遅延型食物アレルギーに対する当院の施術方法について
当整体院では遅延型食物アレルギーを改善させる施術も行っています。 施術内容を簡単にご説明しますと、
1、アレルゲンを特定します
下記のような方法でアレルゲンと推測される食品を特定します。
- 白血球がたくさん集まっている部位に(小腸、胸腺)食品を接触させて筋肉反射テストを行う。
- 食品の写真を見て筋肉反射テストを行う。
- 食生活のヒアリングを行う。
- アレルゲンと推測される食品を抜いてもらって体の変化を見る。
※上記の方法でかなり正確に特定出来ます。
上記の方法に加えて病院でIgg抗体のアレルギー検査をしていただいて、両方の結果から総合的に判断するとさらに正確に特定できます。
2、アレルゲンの食品を控えて頂きます
アレルゲンの食品を取り続ければアレルギーは治まりません。 よって少し辛いかもしれませんが、アレルゲンの食品を可能な範囲で摂取しないようにして頂きます。
3、アレルギーを発生しにくい体質にするための施術を行います
アレルギーを発生させる一番の原因は小腸の中に存在して免疫活動をしている白血球の暴走です。
小腸の中には体中の白血球の70%が集まっていれて免疫活動をしています。
食物や呼吸と一緒に沢山の細菌やウイルスが腸内に侵入してきますが、その際、腸に在中している白血球が、侵入して来た細菌やウイルスを退治してくれることで、病気への感染を防いでいます。
この白血球が暴走するとアレルギーが起きます。例えば花粉を敵だと認識すると白血球が花粉を攻撃し始めて花粉症になります。
白血球が特定の食物を敵とみなすと、その食物を白血球が攻撃して食物アレルギーが発生します。
よって、当院では白血球の暴走を抑制させるために効果のある施術を行います。 具体的には下記です。
- 白血球の暴走に影響を与える内臓の調整(小腸、虫垂、胸腺、脾臓)。
- 自律神経・ホルモンのバランスの調整。
- アレルギーを軽減させるセルフケアーの方法を指導。
- 腸内環境を改善するための食生活のアドバイス。
このような施術や食生活の改善を行う事で、小腸に駐在している白血球がアレルゲンに対して暴走しなくなりアレルギーが発生しにくい体質になります。
(花粉症にも効果があります)
具体的には、内臓のツボを刺激するようなテクニックや、内臓の周辺を軽くマッサージするようなテクニックです。
全ての施術がとてもソフトなタッチですので、痛みもありませんし、安全性にも全く問題ない施術です。
上記のような施術を行うことで、
- 何所へ行っても治らなかった痛みや不調
- 病院で原因不明と言われた痛みや不調
- 改善度合いが遅れていた痛みや不調
でも改善させる事が可能です。
長々とご説明させていただきましたが、この記事の中に出てくる症状でお困りの方は、遅延型食物アレルギーが原因の可能性も考えられますので、症状の改善をご希望の方は、是非当整体院を利用してみて下さい。