いよいよ関東地方も梅雨明けしましたね、
梅雨明けと同時に猛暑日となり、
「早くも夏バテしてます」と言う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
夏バテ防止といえば「うなぎ」ですよね、
今年は土用の丑の日が7月24日と8月5日の2回あるので、
うなぎを口にする機会も増えるのでは・・・・・。
ご存知のように、うなぎには夏バテ防止に役立つ栄養分が沢山含まれています。
でも意外なことに、天然のうなぎの旬は実は夏ではないらしいのです、
天然もののうなぎは、夏は味が落ちて美味しくない時期と言われています。
本当の旬は秋から冬にかけてらしいです。
特に水温が下がりはじめる10月頃の冬眠に備えてたくさん栄養を蓄えたうなぎや、
川や湖で5年から12年成長して産卵のため川を下り出す「下りうなぎ」が
美味とされています。
では何故旬でもない夏に特に土用の丑の日に
鰻を食べる習慣が生まれたのでしょうか?
これには諸説があるらしいのですが、
その中でも興味深い説を紹介してみたいと思います。
それは、あのエレキテルの発明で有名な平賀源内説です。
今から200年程まえの江戸時代のことです。
夏の暑い時期の鰻は旬ではなく脂が落ちているし、
しかも、暑い中をわざわざ火で焼いた鰻の蒲焼を食べに来る客は少なくて、
うなぎ屋さんが困っていたそうです。
知り合いの鰻屋さんから「なにか売上を上げる良い方法はないか」と
相談を受けた平賀源内が考えたのが、
「土用の丑の日、うなぎの日。食すれば夏負けすることなし」というコピーを考え、
鰻屋の看板に「土用の丑の日」と書いたことが始まりだとか…。
日本には古来から、「う」から始まる字のつく物を食べると、
「夏負けしないで、元気に夏を過ごせる」という言い伝えが有ったそうで、
それをうまく利用して考え出したコピーのようです。
「博学な源内先生のいうことなら間違いない」ということで庶民に受け、
鰻屋は大繁盛だったそうです。
当時、それを見た他の鰻屋も真似をするようになり、
土用の丑の日には鰻を食べることが、一般的になったと言われています。
夏真っ盛りに入るこの時期に栄養満点で滋養強壮に役立つ鰻を食べることは、
夏バテ防止の意味でも理にかなっています。
平賀源内がそこまで考えて発案したのかどうかはわかりませんが、
栄養学的に見ても夏に鰻は正解だったのですね。
バレンタインデーのような思いがけないきっかけから始まった
「土用の丑の日、うなぎの日」ですが、
縁起を担ぐ意味でも、夏を乗り切る健康を願って、
今年も鰻を食べてみてはいかがでしょうか。
|