今年の夏は「夏バテ気味です」とおっしゃる患者様が例年に比べてとても多いです。夏バテの原因は、一般的には「自律神経の乱れ」や「胃腸の疲労」と言われていますが、実は「心臓の疲労」が原因となっているケースが相当数見受けられます。。患者様に「心臓が疲れていますね」と説明すると、とてもビックリされる方がほとんでですが、実は心臓は結構疲労しやすいんです。
心臓は平常時に毎分4~6リットルの血液を送りだしています。分かりやすい例えで説明しますと、この量は2リットルのペットボトルに水を入れて逆さまにすると流れ出す水の量です。かなり大量の血液を24時間休みなく送りだしています。体の中で一番働いているとても働きものの内臓です。
心臓の筋肉は「心筋」とよ呼ばれていますが、これだけの運動を24時間休みなく続けられるように疲れにくい構造をしています。例えば、「ミトコンドリア」と呼ばれる運動の為のエネルギーを発生させる器官が他の筋肉とくらべてとても多く存在しています。
このような構造により毎日休みなく頑張って働いてくれているのですが、過度な負担がかかると、疲にくい構造をしている心臓の筋肉もさすがに疲弊してしまいます。
日常生活で心臓が疲れやすい環境としては下記が挙げられます。
1、ストレスや睡眠不足
ストレスが強いと脈拍数が増えたり、血圧が上昇します。このような状態が数日続くと心臓が疲労します。
2、暑い時期
気温が高いと体温を下げる為に汗を大量かきます。汗の水分は血液で体全体に運びます。そのために大量の血液を循環させる必要があり心臓に大きな負担がかかります。
3、寒い時期
寒いと血管が収縮します。血管が収縮すると体の末端まで血液を届ける為に、血圧を上げる必要があり心臓に大きな負担がかかります。
このように、暑い時期、寒い時期には心臓は疲労が溜まりやすいのですが、特に今年の夏は、梅雨の時期がほとんどなくて、7月に入って一気に気温が高くなりました。
日本人の心臓は、梅雨の時期に少しづつ気温が上がってくる期間を利用して、心臓の筋肉に持久力をつけて、心臓の筋肉が暑い夏場をのりきれるようにトレーニングします。
今年の夏は梅雨の期間が短くて一気に高温状態になったしまたので、心臓は持久力がつかないうちに一気にフルパワーで働かざるおえなくなりました。分かりやすい例で説明しますと、「トレーングもしないでマラソン大会にぶっつけ本番で出場」した状態です。
その結果、今年の夏は心臓が疲労している方がとても多くなっています。
心臓が疲労すると体全体への血流が悪くなり、栄養分や酸素が細胞に行き渡らなくなったり、老廃物が蓄積したり、リンパの流れが悪くなったりする事でで、主に下記のような症状が発生します。、
1、不定愁訴
慢性的な疲労感、元気が出ない、やる気が出ない、頭痛がする、眠気が強い、動悸が頻繁に発生する、貧血気味、目まい、耳鳴り、視力が落ちる、めがかすむ、身体が冷える、むくみが酷い、痔になる、風邪でもないのに咳がでる、喘息のような激しい咳が出る、食欲がない、胃腸の調子が悪い、便秘気味、、脈が弱くなる、等。
2、痛みやシビレ
首の付け根付近の痛み、左の首~肩~肩甲骨~腕にかけての痛みやシビレ、手先や足先が痺れる、胸が苦しい、息を吸いにくい感じがする、みぞおち付近の痛み、等。
これらの症状は夏バテの症状とかなり共通する部分がありますので、心臓の疲労から来る不調を、単なる夏バテと勘違いしてしまうケースが多く見受けられます。
心臓の疲労が原因の夏バテ的な症状は、心臓を元気にしてあげれば回復させる事が出来ます。
当院では、内臓を元気にさせる施術に力を入れているのですが、心臓の疲労施術で回復させる事が可能です。
文面ではなかなかお伝えしにくいのですが、主に下記のような施術を行います。
1、心臓をコントロールしている自律神経やホルモンを調整する。
2、心臓の反射点(ツボのような場所)を刺激する。
3、横隔膜等の呼吸をするときに使用する筋肉の緊張を取る。
4、心臓だけでなく心臓と関連の深い、肝臓・脾臓・肺等も一緒に元気にする。
これらの施術を行う事で、薬を飲まなくても、心臓はどんどん回復して行きます。
その結果、夏バテ的な不調も改善して行きます。
「心臓への施術」と聞くと少し怖いイメージを持たれるかもしれませんが、
これらの施術はすべて、軽いタッチの刺激で、痛みもありませんし、安全な施術ですので、
心配はありません。
毎年夏バテが激しい方、今年は特に夏バテ気味の方、は心臓の疲労が原因かもしれません。
上述の症状に当てはまる方はお気軽にご相談下さい。
多くのケースで改善のお役に立てるはずです。
03-5969-9079